保湿も薬もきちんとしているのに、なぜ肌は荒れるのか?東洋医学「肝」からの視点

アトピーがなかなか落ち着かないのは、 あなたのケアが足りないからじゃありません。
整体師として23年、 のべ10万人以上の体と向き合ってきて、 そう確信しています。
保湿もしている。 食事にも気を配っている。 病院で処方された薬も、きちんと使っている。
それでも、疲れがたまった時期や、 季節の変わり目になると、 決まって肌の調子が崩れてしまう。
繁忙期になると必ずぶり返す。 生理前になると、決まってかゆみが強くなる。
頑張っているはずなのに、 なぜかいつも同じところで、肌が荒れてしまう。
「自分の努力が足りないんだろうか」 「体質だから仕方ないんだろうか」
そう、ご自身を責めていらっしゃる方に、 これまで数えきれないほどお会いしてきました。
でも、本当の理由は、 もっと別の場所にありました。
■ のべ10万人と向き合って、わかったこと
正直に言うと、私も最初のうちは、 肌荒れやかゆみのご相談を受けても、 こわばった部分をほぐすことしかできませんでした。
「ちょっと楽になった気がします」 とは言っていただける。
でも、また次にいらしたときには、 同じように肌が荒れている。
一向に、根っこの部分が変わらないんです。
今思えば当然でした。 見ている場所が、違っていたんですよね。
来る日も来る日も同じ施術を繰り返しながら、
「体をほぐすことと、このかゆみは、 本当につながっているんだろうか」と、 ずっと引っかかっていました。
■ 転機は、東洋医学との出会い
転機があって、東洋医学の考え方を 取り入れるようになってから、 見え方がガラリと変わりました。
きっかけは、あるお客様でした。
数ヶ月、施術を続けていましたが、 肌の状態は一進一退のまま。
「季節の変わり目になると、 必ずぶり返すんです」 と話される姿を見て、
このままのやり方では、 この方の力になれていないと痛感しました。
そこから東洋医学を学び直し、 体をもう一度、違う角度から見るようになりました。
すると、それまで見過ごしていたことに気づいたのです。
肌の状態がなかなか落ち着かない方の 多くに共通していたのが、
本当の理由は「肝(かん)」の乱れにあるかもしれない、 ということでした。
はい、突然出てきましたね。肝。 肝臓の病気の話ではありません。
東洋医学でいう「肝」は、 もう少し広い概念を指しています。
■ 東洋医学でいう「肝」とは
東洋医学では、 肝は「疏泄(そせつ)を主る」と言われています。
つまり、気や血の巡りをスムーズにする働きを 担っているとされる場所です。
この疏泄がうまくいかなくなると、 気の流れが滞り、体の中に熱がこもりやすくなる、 という考え方があります。
皮膚は、体内にこもった余分な熱を発散する 場所のひとつとも言われており、
肝の乱れが、巡り巡って肌に表れることがある、 と考えられているのです。
さらに、肝は「血を蔵す」とも言われ、
全身、そして肌に栄養を届ける血を 蓄える役割もあるとされています。
血の巡りが滞れば、 肌の潤いやハリにも影響が及びやすい、 というのが東洋医学の考え方です。
この肝の働きが乱れやすくなる要因として、 次のようなものが挙げられています。
・慢性的な寝不足 ・我慢や気疲れの積み重ね ・イライラを溜め込みやすい性格傾向 ・自律神経の乱れ
これらが続くと、 肝に負担がかかりやすくなり、 気血の巡りが滞ってしまう。
すると、肌の回復力が落ちたり、 かゆみが強くなったりすることがある、 と考えられているのです。
■ 体に現れる「肝」のサイン
問診をしていく中で、 肌荒れやかゆみを訴える方には、 いくつかの共通点があることに気づきました。
・脇腹や肋骨まわりが硬くなっている ・肩や首、特に片側だけがこわばっている ・呼吸が浅く、ため息が多い ・生理前になるとかゆみが強くなる ・夜になるとかゆみが増して眠りが浅い
こうした体のサインは、 肝の巡りが滞りやすい状態と関連していることがある、 と私たちは考えています。
また、東洋医学では、 春は「肝の季節」とも言われています。
気候の変化や環境の変化が重なりやすいこの時期は、 肝に負担がかかりやすく、 肌の調子を崩しやすくなる方が増える印象があります。
「肌荒れ」を皮膚だけの問題として片付けるのではなく、 体全体からのサインとして捉え直してみる。
それだけで、見え方が大きく変わることがあります。
■ 全身のバランスから整えるという視点
Hifumi Seitaiでは、 肌荒れやかゆみのご相談をいただいたとき、
症状が出ている場所だけを見るのではなく、 体全体のバランスを確認することを大切にしています。
具体的には、丁寧な問診と触診を通じて、 今、体のどこに一番負担がかかりやすい状態にあるのかを 確認します。
そのうえで、東洋医学の経絡の考え方も取り入れながら、
姿勢・呼吸・自律神経・肝を含む内臓の状態など、 体全体を見ながらコンディションを整えていきます。
局所だけをほぐしても、 また同じことの繰り返しになってしまう。
だからこそ、体全体を一つのつながりとして捉える視点が 欠かせないと、10万人以上の方と向き合う中で実感してきました。
かゆみのある部分をほぐすことも、 もちろん大切なケアのひとつです。
ただ、それだけで終わらせず 「なぜ、そこに負担が集中しやすいのか」まで確認していく。
そこまで見て初めて、体全体のコンディションを 整えるお手伝いができると考えています。
なお、アトピー性皮膚炎そのものは、 皮膚科での診断と治療が基本となる皮膚疾患です。
まずは主治医の診察を継続していただくことが前提となります。
そのうえで「なぜ体に負担がかかりやすい状態が 続いているのか」という視点を持つことも、
コンディションを整えるひとつの手がかりになり得ます。
■ ご自宅でできる小さなセルフケア
日々の生活の中でも、 意識していただきたいことがあります。
・寝る前に脇腹を軽くさすり、深呼吸を意識する ・湯船に浸かりながら、肩甲骨まわりをゆっくり動かす ・イライラを我慢しすぎず、紙に書き出してみる ・白湯を選んで、内臓を冷やしすぎない
小さな習慣ですが、 肝への負担を減らす一つの手がかりになると考えられています。
■ 一人で頑張らなくて大丈夫です
セルフケアは大切ですが、 それだけでは追いつかないと感じる時期もあると思います。
「保湿もしている、薬も使っている、 それでもぶり返してしまう」
そんな状態が続いているなら、 それはあなたの努力が足りないからではありません。
体全体からのサインかもしれません。
セルフケアを試してみてもなかなか変わらないと感じたら、 一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
Hifumi Seitaiでは、全身整体を通じて、 体全体のバランスを確認しながら、 あなたのコンディションづくりに寄り添います。











