「起き上がるとめまいがする原因は?東洋医学「脾」から考える・神戸三宮」

起き上がったときにフワッとするのは、 あなたが弱いからじゃありません。
整体師として23年、 のべ10万人以上の体と向き合ってきて、 そう確信しています。
朝、布団から起き上がった瞬間、 目の前が真っ白になる。
しゃがんだ姿勢から立ち上がると、 くらっとして、一瞬視界が揺れる。
そんな経験はありませんか。
「貧血気味なのかな」
「寝不足だからかな」
そう思って様子を見ているうちに、 だんだん頻度が増えてきた、 という方も少なくありません。
「私は体が弱いんだろうか」
そう、ご自身を責めていらっしゃる方に、 これまで数えきれないほどお会いしてきました。
でも、本当の理由は、 もっと別の場所にありました。
■ のべ10万人と向き合って、わかったこと
正直に言うと、私も最初のうちは、 立ちくらみのご相談を受けても、
血圧や生活リズムのお話をするくらいしか できませんでした。
「気をつけてみます」 とは言っていただける。
でも、また次にいらしたときには、 同じようにフラッとする、 というお話を伺うことになる。
一向に、根っこの部分が変わらないんです。
今思えば当然でした。 見ている場所が、違っていたんですよね。
来る日も来る日も同じお話を聞きながら、
「生活習慣の話だけで、 本当にこのめまいと向き合えているんだろうか」 と、ずっと引っかかっていました。
■ 転機は、東洋医学との出会い
転機があって、東洋医学の考え方を 取り入れるようになってから、 見え方がガラリと変わりました。
起き上がったときにめまいを感じやすい方の 多くに共通していたのが、
本当の理由は「脾(ひ)」の バランスの乱れにあるかもしれない、 ということでした。
はい、また出てきましたね。脾。
胃腸の病気の話ではありません。
東洋医学でいう「脾」は、 食べたものを消化するだけでなく、
体全体にエネルギーを届ける働きを含む、 もう少し広い意味の言葉です。
■ 東洋医学でいう「脾」とは
東洋医学では、脾は 「体に必要なエネルギーを作り出し、 それを体の上のほうへ届ける働き」 を担っていると考えられています。
この働きがしっかりしていると、 座った姿勢や寝た姿勢から急に立ち上がっても、
頭までスムーズにエネルギーが届き、 めまいを感じにくい、とされています。
反対に、脾の働きが弱っていると、
姿勢を変えたときに、 頭まで十分にエネルギーが届きにくくなり、
フワッとした感覚や、 目の前が暗くなる感覚に つながりやすい、というのが 東洋医学の考え方です。
さらに、脾は「筋肉を養う働き」 も担っているとされ、
脾が弱ると、疲れやすさや、 体に力が入りにくい感覚にも つながることがあると考えられています。
この脾の働きが乱れやすくなる要因として、 次のようなものが挙げられています。
・不規則な食事や食べ過ぎ
・慢性的な疲労
・考えすぎ、思い悩みやすい性格傾向
・自律神経の乱れ
■ 経絡(けいらく)から見る「脾」とめまいの関係
東洋医学では、体には 「経絡(けいらく)」という、 エネルギーの通り道のようなものが 全身に張り巡らされていると考えます。
なかでも、足の親指から すねの内側を通り、お腹まで つながる経絡が、
「脾」と深く関わっているとされています。
この経絡の上、 足首の内側にあるポイントは 「三陰交(さんいんこう)」と呼ばれ、
古くから、体力や巡りを 整えたいときに使われてきた 場所として知られています。
また、太ももの内側にある 「血海(けっかい)」というポイントも、
血の巡りを整えたいときに よく知られています。
■ 体に現れる「脾」のサイン
問診をしていく中で、 立ちくらみを訴える方には、 いくつかの共通点があることに気づきました。
・疲れやすく、朝起きるのがつらい
・食後に強い眠気を感じる
・むくみやすい
・顔色が優れないと言われる
・冷えを感じやすい
こうした体のサインは、 脾の働きが乱れやすい状態と 関連していることがある、と私たちは考えています。
真面目な人ほど、 無理を重ねてしまいます。
「これくらい平気」
「休んでいる場合じゃない」
そんな毎日が続くと、 体を支える力そのものが、 少しずつすり減ってしまうことがあります。
■ 全身のバランスから整えるという視点
ひふみ整体では、 「めまい」という結果だけを見るのではなく、 体全体のバランスを確認することを大切にしています。
具体的には、丁寧な問診と触診を通じて、 今、体のどこに一番負担が かかりやすい状態にあるのかを確認します。
そのうえで、東洋医学の経絡の考え方も取り入れながら、
姿勢・呼吸・自律神経・脾を含む内臓の状態など、 体全体を見ながらコンディションを整えていきます。
局所だけをほぐしても、 また同じことの繰り返しになってしまう。
だからこそ、体全体を一つのつながりとして捉える視点が 欠かせないと、10万人以上の方と向き合う中で実感してきました。
なお、めまいの中には、 耳の中の異常や、心臓、血圧、 脳の血管に関わるものなど、
医療機関での検査が必要なケースも含まれています。
めまいが強い、繰り返し起こる、 意識が遠のく、耳鳴りや難聴を伴う、 といった場合は、
まず内科や耳鼻咽喉科、 必要に応じて脳神経内科など、 専門の医療機関を受診することが大切です。
■ ご自宅でできる小さなセルフケア
日々の生活の中でも、 意識していただきたいことがあります。
・起き上がるときは、いったん座ってから、 ゆっくり立ち上がる
・朝食を抜かず、体を目覚めさせる
・足首を回したり、ふくらはぎを軽く動かしてから 立ち上がる
・こまめに水分と塩分を補給する
・三陰交のあたりを、寝る前に軽くさする
小さな習慣ですが、 脾への負担を減らす一つの手がかりになると 考えられています。
■ 一人で頑張らなくて大丈夫です
セルフケアは大切ですが、 それだけでは追いつかないと感じる時期もあると思います。
「気をつけているのに、なぜかフラッとする」
そんな状態が続いているなら、 それはあなたが弱いからではありません。
体全体からのサインかもしれません。
セルフケアを試してみてもなかなか変わらないと感じたら、 一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
ひふみ整体では、全身整体を通じて、 体全体のバランスを確認しながら、 あなたのコンディションづくりに寄り添います。












