「休んでいるのに休めない…」体の力が抜けない人に共通すること

休んでいるのに、 なぜか体の力が抜けない。
そんな感覚があるとしたら、 あなたの頑張りが足りないからじゃありません。
整体師として23年、 のべ10万人以上の体と向き合ってきて、 そう確信しています。
休日、ソファに横になっていても、 どこか気が休まらない。
マッサージを受けた直後は楽でも、 帰り道にはもう肩が上がっている。
気づくと、肩で息をするような、 浅い呼吸になっている。
そんな経験はありませんか。
「私はリラックスするのが 下手なんだろうか」
そう、ご自身を責めていらっしゃる方に、 これまで数えきれないほどお会いしてきました。
でも、本当の理由は、 もっと別の場所にありました。
■ のべ10万人と向き合って、わかったこと
以前、あるお客様が こんなふうにおっしゃっていました。
「胸のあたりが、 いつも浅くしか呼吸できていない 気がするんです」
当時の私は、 背中や肩まわりを 丁寧にほぐすことしか 知りませんでした。
施術中は、 呼吸が少し深くなる方も いらっしゃいます。
でも、日常に戻ると、 またすぐに呼吸が浅くなっていく。
その様子を見ながら、 「筋肉のこわばりだけを追いかけていても、 たどり着けない何かがあるのかもしれない」 と感じるようになりました。
■ 転機は、東洋医学との出会い
転機があって、東洋医学の考え方を 取り入れるようになってから、 見え方がガラリと変わりました。
力が抜けない、 休んでも休んだ気がしない、
そんな方の多くに共通していたのが、 本当の理由は「肺(はい)」の バランスの乱れにあるかもしれない、 ということでした。
はい、また出てきましたね。肺。
肺の病気の話ではありません。
東洋医学でいう「肺」は、 呼吸そのものと、その質を保つ働きを含む、 もう少し広い意味の言葉です。
■ 東洋医学でいう「肺」と力の抜けなさ
東洋医学では、肺は 「呼吸を通じて、 体の中に新しい気を取り入れ、 不要なものを外へ出す働き」 を担っていると考えられています。
この働きがしっかりしていると、 息を深く吐き切ることができ、 それにあわせて体も自然とゆるみやすい、 とされています。
反対に、緊張やストレスが 続いた状態でいると、
呼吸が浅くなりやすく、 息を十分に吐き切れないまま 次の呼吸に移ってしまう、 と考えられています。
これは、「力を抜こう」としても、
呼吸そのものが浅いままだと、 なかなか思うようにいかない、 という感覚とも重なります。
この肺の働きが乱れやすくなる要因として、 次のようなものが挙げられています。
・気を張った状態が続いていること ・猫背など、胸が縮こまりやすい姿勢 ・我慢や気がかりの積み重ね ・自律神経の乱れ
■ 経絡(けいらく)から見る「肺」と体の緊張の関係
東洋医学では、体には 「経絡(けいらく)」という、 エネルギーの通り道のようなものが 全身に張り巡らされていると考えます。
なかでも、胸のあたりから 腕の外側を通って 親指まで続く経絡が、
「肺」と深く関わっているとされています。
この経絡の上、 手首、親指側にあるポイントは 「太淵(たいえん)」と呼ばれ、
古くから、呼吸を 深めたいときに 使われてきた場所として知られています。
また、鎖骨の下あたりにある 「中府(ちゅうふ)」というポイントも、
胸の詰まった感じを やわらげたいときに よく知られています。
■ 体に現れる「肺」のサイン
問診をしていく中で、 「力が抜けない」とおっしゃる方には、 いくつかの共通点があることに気づきました。
・呼吸が浅く、肩で息をしていることがある ・猫背気味で、肩が内側に巻いている ・ため息をつくと、少しだけ楽になる ・胸のあたりが詰まった感じがする ・声が小さくなった、滑舌が悪くなったと感じる
こうした体のサインは、 肺の働きが乱れやすい状態と 関連していることがある、と私たちは考えています。
真面目で責任感の強い人ほど、 息をつく間もなく、 毎日を過ごしてしまいます。
そんな毎日が続くと、 体は呼吸の深さを 少しずつ忘れてしまうことがあります。
■ 全身のバランスから整えるという視点
ひふみ整体では、 「力が抜けない」という結果だけを見るのではなく、 体全体のバランスを確認することを大切にしています。
具体的には、丁寧な問診と触診を通じて、 今、体のどこに一番負担が かかりやすい状態にあるのかを確認します。
そのうえで、東洋医学の経絡の考え方も取り入れながら、
姿勢・呼吸・自律神経・肺を含む内臓の状態など、 体全体を見ながらコンディションを整えていきます。
だからこそ、体全体を一つのつながりとして捉える視点が 欠かせないと、10万人以上の方と向き合う中で実感してきました。
筋肉をほぐすことも、 もちろん大切なケアのひとつです。
ただ、それだけで終わらせず 「なぜ、呼吸が浅くなりやすいのか」 まで確認していく。
そこまで見て初めて、体全体のコンディションを 整えるお手伝いができると考えています。
なお、緊張状態や不眠が長く続き、 気持ちの落ち込みや強い不安を伴う場合は、
心療内科など専門の医療機関に 相談することも大切な選択肢のひとつです。
■ ご自宅でできる小さなセルフケア
日々の生活の中でも、 意識していただきたいことがあります。
・寝る前に、手首の太淵を軽くさすってみる
・4秒吸って8秒吐く、深い呼吸を5回繰り返す
・胸を開くように、肩甲骨を軽く寄せてみる
・1日1回、意識的に「大きなため息」をついてみる
小さな習慣ですが、 肺への負担を減らす一つの手がかりになると 考えられています。
■ 一人で頑張らなくて大丈夫です
セルフケアは大切ですが、 それだけでは追いつかないと感じる時期もあると思います。
「休んでいるはずなのに、 ちっとも休めた気がしない」
そんな状態が続いているなら、 それはあなたの頑張りが 足りないからではありません。
体全体からのサインかもしれません。
セルフケアを試してみてもなかなか変わらないと感じたら、 一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
ひふみ整体では、全身整体を通じて、 体全体のバランスを確認しながら、 あなたのコンディションづくりに寄り添います。











