「40代女性、休んでも力が抜けないのはなぜ?東洋医学「肝」から考える」

「ちゃんと休めているはずなのに、 なぜか力が入ったまま。」
40代になってから、 そんな感覚を覚える女性は 少なくありません。
それは、あなたの性格や 気の持ちようの問題ではない、
整体師として23年、 のべ10万人以上の体と向き合ってきて、 そう感じています。
朝、目が覚めた時点で、 すでに肩に力が入っている。
休日にゆっくりしていても、 頭の片隅で常に何かを考えている。
家族が寝静まった後の、 静かな時間になってようやく、 自分の気持ちに気づく。
以前は気持ちを切り替えられていたのに、 最近はそれが難しくなった。
そんな変化に、 戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
■ 40代という時期に起きていること
40代は、体のリズムが 少しずつ変わり始める時期です。
同時に、家庭では 子育てや親の介護、
仕事では責任のある立場を 任されることも増える年代です。
「自分のことは後回し」 という状態が続きやすく、
気づかないうちに、 心にも体にも負担が 積み重なっていることがあります。
周りからは 「いつも元気そうですね」 と言われることも多く、
その分、自分の疲れに 気づきにくいという声も よく耳にします。
問診の中でお話を伺っていると、
「頑張っている自覚すらなかった」 とおっしゃる方が、 実はとても多いのです。
■ 東洋医学から見る、緊張が抜けない理由
東洋医学では、こうした状態の背景に 「肝(かん)」という働きの乱れが 関わっていることがある、と考えられています。
肝臓の病気の話ではありません。
東洋医学でいう「肝」は、 気持ちと体、両方の巡りを スムーズに保つ働きを指す言葉です。
この巡りが滞ると、
体は常に身構えたような状態になり、 力を抜くタイミングを つかみにくくなる、とされています。
たとえるなら、 アクセルを踏みっぱなしのまま、 ブレーキを踏むタイミングを 見失っているような状態です。
東洋医学には古くから、 「女性の体にとって、肝は 特に重要な役割を担う」 という考え方があります。
周りを優先する場面が多い分、 女性は肝に負担がかかりやすい、 とも言われてきました。
40代は、その影響が 表面化しやすい時期のひとつ、 と捉えられています。
肝の働きが乱れやすくなる要因として、 次のようなものが挙げられています。
・自分の気持ちを後回しにする習慣 ・責任感の強さゆえの気疲れ ・完璧を求めやすい性格傾向 ・自律神経の乱れ
■ 経絡(けいらく)から見る「肝」との関わり
東洋医学では、体には 「経絡(けいらく)」という、 エネルギーの通り道のようなものが 全身に張り巡らされていると考えます。
足の親指から、 すねの内側を通って 体幹まで続く経絡が、
「肝」と深く関わっているとされています。
この経絡のスタート地点、 足の親指の付け根あたりにある 「大敦(だいとん)」というポイントは、
古くから、気持ちを 落ち着けたいときに 用いられてきた場所として知られています。
また、ふくらはぎの内側にある 「蠡溝(れいこう)」というポイントも、
女性特有の巡りを 整えたいときに よく知られています。
■ 体に現れる「肝」のサイン
40代女性で、 緊張が抜けにくいとおっしゃる方には、 いくつかの共通点があります。
・肩や首、特に片側だけがこわばっている ・脇腹や肋骨まわりが張っている ・以前より涙もろくなった、または怒りっぽくなった ・寝ても疲れが取れにくい ・月経の前後で不調を感じやすい ・人と会った後、どっと疲れが出る
こうしたサインは、 肝の巡りが乱れやすい状態と 関連していることがある、と私たちは考えています。
■ 全身のバランスから整えるという視点
ひふみ整体では、 「緊張が抜けない」という結果だけを見るのではなく、 体全体のバランスを確認することを大切にしています。
丁寧な問診と触診を通じて、 今、体のどこに一番負担が かかりやすい状態にあるのかを確認します。
そのうえで、東洋医学の経絡の考え方も取り入れながら、
姿勢・呼吸・自律神経・肝を含む内臓の状態など、 体全体を見ながらコンディションを整えていきます。
肩まわりだけをほぐしても、 また同じことの繰り返しになりがちです。
だからこそ、体全体を一つのつながりとして捉える視点が 欠かせないと、10万人以上の方と向き合う中で実感してきました。
肩や背中をゆるめることも、 もちろん大切なケアのひとつです。
ただ、それだけで終わらせず 「なぜ、力が入ったままになりやすいのか」 まで確認していく。
そこまで見て初めて、体全体のコンディションを 整えるお手伝いができると考えています。
なお、緊張状態が長く続き、 気持ちの落ち込みや強い不安、 月経周期の大きな乱れを伴う場合は、
婦人科や心療内科など、 専門の医療機関に相談することも 大切な選択肢のひとつです。
■ ご自宅でできる小さなセルフケア
日々の生活の中でも、 意識していただきたいことがあります。
・寝る前に、足の親指の付け根、大敦のあたりを軽くさすってみる
・4秒吸って8秒吐く、深い呼吸を5回繰り返す
・湯船に浸かりながら、ふくらはぎを下から上へさすり上げる
・週に一度でいいので、予定を入れない時間をつくる
・「大丈夫」と言う前に、一呼吸おいてみる
小さな習慣ですが、 肝への負担を減らす一つの手がかりになると 考えられています。
■ 一人で頑張らなくて大丈夫です
セルフケアは大切ですが、 それだけでは追いつかないと感じる時期もあると思います。
「頑張っているのに、 うまく力を抜けない」
そんな状態が続いているなら、 それはあなたの性格のせいではありません。
体全体からのサインかもしれません。
セルフケアを試してみてもなかなか変わらないと感じたら、 一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
ひふみ整体では、全身整体を通じて、 体全体のバランスを確認しながら、 あなたのコンディションづくりに寄り添います。











