起立性調節障害の子が「朝だけ動けない」のはなぜ?自律神経との関係

朝、何度声をかけても起きられず、顔色も悪くぐったりしているお子さん。
ところが午後になると、あれほどつらそうだったのが嘘のように元気に動き回る。
そんな姿を見て、「本当はサボりたいだけなのでは」「気合いが足りないのでは」と、ご家族自身も戸惑ってしまうことがあります。
しかし、朝だけ動けず午後には回復するという波は、起立性調節障害のお子さんによく見られる特徴のひとつです。
今回は、ひふみ整体の視点から「なぜ症状が朝に集中するのか」を、自律神経との関係を中心に整理していきます。
起立性調節障害は医学的な診断名です。
診断・治療については医療機関の判断を優先し、ここでは身体の状態を考えるひとつの視点としてご紹介します。
「怠け」ではなく、気合いでどうにもならない身体の状態
起立性調節障害は、立ち上がったときに必要な血圧・心拍の調整がうまく働かず、立ちくらみやめまい、強い倦怠感が起こると考えられている状態です。
思春期のお子さんに多いとされますが、自律神経の乱れとして似た症状が大人に現れることもあります。
ひふみ整体では、この「朝だけ動けない」という状態を、本人の気持ちの問題として片づけず、身体の切り替えという視点から見ていくことを大切にしています。
周りから「怠けている」と誤解され、本人がいちばん辛い思いをしているケースも少なくありません。
なぜ「朝だけ」なのか?自律神経の切り替えという視点
私たちの身体は、夜は休息モードの副交感神経、日中は活動モードの交感神経へと、自然に切り替わりながら過ごしていると考えられています。
朝、布団から起き上がるという動作は、この切り替えを短時間で求められる場面です。
起立時には、血液が下半身に集まりすぎないよう血管を収縮させたり、心拍数を上げて脳への血流を保ったりする調整が必要になります。
この自律神経性の調整が遅れる、または不十分になることで、血圧低下や脳血流の低下が起こり、立ちくらみや強いだるさにつながると考えられています。
一方、日中活動しているうちに交感神経が優位な状態が続いてくると、夕方から夜にかけては、朝に比べて身体が動きやすく感じられることがあります。
これが、「朝だけ動けないのに午後は元気」という波として現れる一因ではないかと、ひふみ整体では捉えています。
ひふみ整体では、こうした自律神経の切り替えの乱れの背景に、日中も含めて交感神経が優位な緊張状態が続いている「過緊張」の状態があるのではないかと考えることがあります。緊張が抜けにくい状態が続いていると、本来もっとも切り替えが必要な起床時に、うまく活動モードへ移行できないという形で現れる場合があるという見方です。
朝の動けなさに関わる、他にも考えられる視点
自律神経の切り替えだけでなく、次のような要因が重なっていることも少なくありません。
姿勢・呼吸
猫背や巻き肩などの姿勢の癖があると、胸郭の動きが制限され、呼吸が浅くなりやすいと考えられています。呼吸が浅い状態が続くと、起立時に必要な血流調整がスムーズにいきにくくなる一因になっている可能性があります。
生活リズム・栄養
夜型の生活リズムや、朝日を浴びない習慣は、体内時計と自律神経のリズムのずれにつながりやすいと考えられます。
また、朝食を抜く習慣や血糖値の乱れも、朝のエネルギー供給を不安定にする一因になり得ます。
東洋医学の視点(腎・気血)
東洋医学では、老化や消耗と関連する働きを「腎」ととらえ、エネルギー(気)や血の不足によって、立ち上がる際の身体の切り替えがうまくいかない状態として説明する考え方があります。あくまで身体の状態を見るひとつの視点として参考にしています。
思春期特有のストレス・感情
進学や人間関係、将来への不安など、思春期ならではのストレスが自律神経の緊張の引き金になっている場合もあります。
また、「朝起きられない自分」への不安感や罪悪感そのものが、さらに緊張を強める悪循環につながっていることもあります。
このように、自律神経・姿勢・呼吸・生活習慣・東洋医学・感情など、複数の視点が絡み合っていることが多いため、原因をひとつに決めつけないことが大切だと考えています。
ご家庭でできること
朝日を浴びる:カーテンを開けて光を浴びることで、体内時計が整いやすくなると考えられています。
起き上がる前に身体を慣らす:布団の中で手足を軽く動かしてから、ゆっくり起き上がってみましょう。
朝食でたんぱく質を摂る:卵や魚など良質なたんぱく質を含む朝食は、血糖値の安定を助けると考えられます。
就寝前のスマートフォンを控える:光刺激を減らし、夜の休息モードへの切り替えを助けると考えられています。
「怠けではない」という前提で見守る:ご本人を責めず、身体の状態として受け止める関わり方が、緊張を和らげる一助になると考えられています。
これらは日常生活の中で整えられる範囲のセルフケアです。続けても変化が見られない場合や、症状が強い場合は、医療機関への相談とあわせて、身体全体のバランスを見直すことをおすすめします。
ひふみ整体でできること
ひふみ整体では、「朝だけ動けない」というお悩みも、自律神経の切り替えだけでなく、姿勢・呼吸・生活習慣まで含めて、キネシオロジーなどの検査法を用いながらお子さんの身体の反応を確認していきます。
「なぜ朝、身体がうまく切り替わらないのか」という視点を大切にしながら、医療機関での診断・経過観察と並行して、身体の外側と内側の両方からサポートすることを目指しています。
朝の様子に波があり、ご本人もご家族も戸惑いを感じている——そんなときは、一度お子さんの自律神経や生活リズムを見直すきっかけとして、神戸三宮のひふみ整体にご相談ください。
FAQ
Q. 朝だけ動けないのに午後は元気なのはなぜですか?
A. 起立時に必要な血圧・心拍の自律神経性の調整が朝は遅れやすく、日中活動するうちに交感神経が優位になってくることで、午後は比較的動きやすく感じられると考えられています。あくまで一つの見方であり、個人差があります。
Q. 怠けているだけではないのでしょうか?
A. 起立性調節障害は、気合いでどうにかできるものではない身体的な背景があると考えられています。本人を責めず、身体の状態として受け止める関わり方が大切です。
Q. 病院に通っていますが、整体にも相談できますか?
A. はい。医療機関での診断・経過観察と並行して、ひふみ整体では自律神経・姿勢・呼吸・生活習慣など、身体全体のバランスを検査に基づいて確認していきます。











