すべり症でやってはいけないことは?良かれと思って続けている習慣に注意

「腰にいいと思って続けているストレッチや運動が、なんだか逆効果な気がする」
すべり症(腰椎すべり症)と言われた方から、こうしたお話をよく伺います。腰を反らす体操、グイグイ押してもらうマッサージ、上体起こしの腹筋運動。どれも「腰を鍛えて支える」ためのつもりなのに、やったあとに腰が重くなる、脚のだるさが増える、という方が少なくありません。
なぜ、良かれと思って続けている習慣が、かえって腰の負担になってしまうことがあるのでしょうか。ここでは、すべり症で気をつけたい習慣と、その理由をお伝えします。そして、ひふみ整体が大切にしている「なぜその場所に負担がかかっているのか」という考え方についても触れていきます。
なお、この記事は診断された内容を否定するものではありません。整形外科などで受けた説明を前提に、生活の中で腰の負担を減らすヒントとしてお読みください。
すべり症で腰に負担が集まりやすいのはどんなときか
背骨は、積み木のように椎骨(ついこつ)が重なってできています。すべり症は、この積み木のうちの一つが、前や後ろに少しずれた状態と説明されています。
一般に、次のような場面で腰に負担が集まりやすいとされています。
– 腰を反らす・後ろに体を倒す
– 長時間立ちっぱなし、歩きっぱなしでいる
– 同じ姿勢を続けて、腰まわりの筋肉が固まる
– お腹側から体を支える力が働きにくい
逆に、前かがみや座った姿勢で少し楽になる、という方もいらっしゃいます。つまり、すべり症のつらさは「そのときの姿勢や体の使い方」に左右されやすいということです。
裏を返せば、**姿勢や体の使い方、生活習慣にアプローチできる余地がある**とも考えられます。
まず前提として、脚のしびれや力の入りにくさが急に強くなる、両脚に広がる、お手洗いの感覚が変わってきた、といった場合は、整形外科などでの検査と経過観察が欠かせません。無理な自己判断は避けてください。
良かれと思って続けている習慣に注意
ここからは、「腰のために」と思って続けている方が多いものの、すべり症では負担になりやすいと考えられる習慣を挙げていきます。すべてを一律に「絶対ダメ」と決めつけるものではなく、腰の状態によって合う・合わないが分かれるという視点でお読みください。
腰を大きく反らすストレッチ・体操
うつ伏せで上半身を起こす体操や、腰を反らせて伸ばすストレッチは、「腰まわりをほぐす」目的で取り入れている方が多いものです。
ただ、すべり症では腰を反らす動きで負担が集まりやすいとされ、続けることで腰の重だるさや脚の症状につながることがあります。
「気持ちいいから」と反らしすぎず、腰を反らす動きが中心の体操は、いったん見直してみることをおすすめします。
グイグイ押す・強いマッサージ
「強く押してもらうと、その場はスッキリする」という方は多いです。ただ、強い刺激は筋肉が防御反応で余計に緊張したり、もみ返しが出たりすることがあります。
すべり症のように背骨のバランスが関わる場合、強さで一時的にごまかすより、なぜそこが張るのかを見ていく方が、遠回りに見えて負担が少ないと考えています。
上体起こしの腹筋運動を頑張る
「腹筋が弱いから腰が痛い」と考えて、上体を大きく起こす腹筋運動を頑張る方がいます。
この動きは腰を丸めたり反らせたりを繰り返すため、腰への負担が大きくなりやすい運動です。
お腹の支えを働かせたい場合でも、腰を大きく動かさない方法を選ぶ方が無難です。
ずっと安静にする・コルセットに頼りきる
痛みが怖くて体を動かさずにいると、腰やお尻まわりの筋肉が働きにくくなり、かえって支えが弱くなっていくことがあります。
コルセットも、つらい時期に一時的に使うぶんには助けになりますが、長期間頼りきると、自分の筋肉で支える感覚が戻りにくくなることがあります。
「動かしすぎ」も「動かなさすぎ」も、どちらにも偏らないことが大切だと考えています。
痛みを我慢して長時間の家事・立ち仕事・ウォーキング
「歩いた方がいいと聞いたから」と、脚がだるくなっても我慢して歩き続ける。家事や立ち仕事を、痛みをこらえてまとめて片づける。
こうした「我慢して続ける」習慣は、腰の負担を積み重ねてしまいます。つらくなる前にこまめに座って休む、作業を分けるなど、負担が一度に集中しない工夫が役立ちます。
ネットや動画の体操を手当たり次第に試す
すべり症の状態や、腰に負担が集まっている背景は一人ひとり違います。
合う人には合っても、別の人には負担になる体操もあります。いくつもの体操を一度に取り入れると、何が合って何が合わないのか分からなくなります。
まずは種類を絞り、腰を反らさない・大きく動かさないものから、体の反応を見ながら試していくことをおすすめします。
ひふみ整体が大切にしている「なぜそこに負担がかかっているのか」
ひふみ整体には、「腰にいいことをしているつもりなのに、なかなか楽にならない」というお悩みで来院される方が多くいらっしゃいます。
私たちが一貫して大切にしているのは、
「なぜその場所に負担がかかり続けているのか」
という視点です。
すべり症と言われた方でも、背景は一人ひとり違います。立つときに腰を反らせるクセが習慣になっている方、股関節の前側が硬く、その分を腰の反りで補っている方、足元のバランスが崩れて腰でかばっている方、呼吸が浅くて体幹を内側から支えにくくなっている方など、さまざまです。
院長の大塚自身も、高校時代の左足首のケガをかばう歩き方から、寝返りも打てないほどの腰痛を経験しました。そのとき「腰が悪いのではなく、足が問題だ」と言われ、足の動きと軸を整えてもらうことで腰の負担が大きく変わった経験が、「症状ではなく土台を見る」という今の施術の原点になっています。
火災報知器と火元
ひふみ整体では、施術に入る前に、火災報知器と火元のたとえで説明することがあります。
– 火災報知器=腰の痛み・脚のだるさなどの症状
– 火元=その症状を生んでいる、体のバランスの崩れ(歪み)
報知器の音だけを止めても、火元が残っていれば火は消えません。
だからこそ、症状だけでなく、その奥にある原因に目を向けることを大切にしています。
※これは説明のためのたとえで、医学的な事実を述べたものではありません。
腰・脚のつらさの背景として考えられること
ひふみ整体では、腰や脚の症状を腰だけの問題として見ません。次のような視点から、キネシオロジー・筋力テスト(体の反応を確認する検査法)で一つずつ確認していきます。
姿勢(反り腰・骨盤の傾き)
立っているときに腰を反らせるクセがあると、背骨の後ろ側に負担が集中しやすくなります。
骨盤の前傾、左右の重心差、背中の丸まりとのバランスも合わせて確認します。
股関節・お腹まわりの支え
股関節の前側やももの付け根が硬いと、歩くときに足を後ろへ送りづらく、その分を腰の反りで補いやすくなります。
お腹側から体を支える力が働きにくいと、さらに腰が反りやすくなります。
足元のバランス
足指がうまく使えていない、重心がかかとや外側に偏っているなど、土台のブレを腰でかばっているケースは少なくありません。
ひふみ整体が「足元=体の土台」を重視するのはこのためです。
呼吸
呼吸が浅いと、体幹を内側から支える深層の筋肉が働きにくくなり、背骨まわりの安定性が下がることがあります。
自律神経
緊張状態が続くと、腰やお尻まわりの筋肉が抜けにくくなり、血流も下がりやすくなります。
「動くとまた痛むのでは」という不安がさらに緊張を生む、という悪循環も起こりやすいところです。
東洋医学の視点
東洋医学では、腰は「腎(じん)」と関わりが深いとされ、「腰は腎の府」という言葉もあります。
腎は加齢・冷え・慢性的な疲れで働きが下がると考えられ、腰から下肢にかけての重だるさと結びつけて捉えます。
経絡では、背面から脚の後ろ側を通る膀胱経(ぼうこうけい)の巡りとも関連づけられます。
冷え・栄養
腰やお尻まわりが冷えて血流が落ちていないか。
また、砂糖・小麦・植物油の摂り過ぎは体内の炎症を招きやすいと考えられており、回復のしにくさに関わる視点として確認します。
これらのうち「どれか一つが原因」と決めつけず、複数の要素がどう重なっているかを見ていきます。
今日からできるセルフケア
検査を受ける前でも、腰の負担を減らす方向で試せることがあります。無理のない範囲で取り入れてみてください。
反らさない工夫:高い場所の物を取るとき、掃除機をかけるときなど、腰を大きく反らせる動作を続けない。踏み台を使う、片ひざをつくなどして工夫する。
休み方の工夫:立ちっぱなし・歩きっぱなしを避け、つらくなる前にこまめに座って休む。家事や作業はまとめず、こまめに分ける。
温める:腰・お尻まわりを冷やさない。湯船につかる時間をとる。
足指:足指を軽く広げる・握るストレッチ。歩くときに足指で地面を押すことを意識する。
よくなる呼吸(4-9呼吸):鼻から4秒かけて吸い、9秒かけてゆっくり長く吐く。秒数は目安なので、苦しいときは吐く息を少し長くするだけでもかまいません。吐くときにお腹がゆるむのを感じてみてください。
ストレッチ:もも前や股関節の前側をゆるめるストレッチを、腰を反らさない姿勢で、痛みの出ない範囲でゆっくり。強く伸ばしすぎず、気持ちいいところで止めます。
脚のしびれや痛みが強いとき、力が入りにくいときは、自己判断で運動やストレッチを無理に行わず、まず専門機関で状態を確認してください。
ひふみ整体でできること
ひふみ整体は医療機関ではないため、すべり症という診断名に対して「改善します」とお約束することはできません。
できるのは、
– 腰・お尻・脚のつらさが、体のどの使い方から来ているのかを検査で探ること
– 見えてきた原因に対して、体の外側(姿勢・関節・筋肉)だけでなく、内側(呼吸・自律神経・内臓のバランス)まで含めて整えていくこと
– 腰を反らせて立つクセや体の使い方を、負担の集まりにくい形へ一緒に見直していくこと
– 同じところに負担が集まりにくい生活習慣を、無理のない範囲で提案すること
「良かれと思ってやってきたことを、一度整理したい」
そう感じている方は、いまのつらさの背景を、いっしょに見直してみませんか。まずはお体の状態を検査するところから始められます。
腰の習慣を見直したい方は、神戸三宮のひふみ整体へお気軽にご相談ください
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FAQ
Q. すべり症で腰を反らすストレッチはやめた方がいいですか?
A. 一般に、すべり症では腰を反らす動きで負担が集まりやすいとされています。腰を大きく反らす体操やストレッチは、いったん見直し、腰を反らさない・大きく動かさない方法から体の反応を見て取り入れることをおすすめします。合う・合わないは腰の状態によって異なるため、迷う場合は専門機関や施術者に相談してください。
Q. すべり症と言われました。整体を受けても大丈夫ですか?
A. 脚のしびれや力の入りにくさが強い、進行している、お手洗いの感覚が変わってきたといった場合は、まず整形外科などでの検査と経過観察を優先してください。そのうえで、体の使い方の面から腰の負担の背景を確認したい場合に整体という選択肢があります。ひふみ整体では初回に検査を行い、対応できる範囲かどうかを確認します。
Q. コルセットはずっとつけていた方がいいのですか?
A. つらい時期に一時的に使うぶんには助けになりますが、長期間頼りきると自分の筋肉で支える感覚が戻りにくくなることがあります。使い方については、処方を受けた医療機関の指示を優先してください。
Q. 病院の診断を否定されるのですか?
A. いいえ。ひふみ整体は医療機関の診断を否定しません。診断を前提としたうえで、「なぜその場所に負担がかかるのか」「なぜそのクセが定着したのか」を検査で探り、生活の中で負担を減らす方向をご提案します。











